わが街の工務店だより No,13 消費増税と請負契約

※こちらの内容は、2013年に折り込みました、わが街の工務店だよりです。現在の状況やサービスと若干異なっていることがありますのでご了承下さい。


わが街の工務店だより2013年No12.pdf

 来る6月5日は芒種、梅雨も間近に迫る中、苗を受ける季節です。来年の今頃は消費税8%に慣れてきたころでしょうか?
 そう、来年二〇一四年四月より消費税が増税になります。

駆け込み需要という言葉があるように、一生で一番大きな買い物の家をご検討される方も多く相談も多いです。でも、まずはあせらず落ち着いて、お話をきいていただきたいと思います。
 建物では、引き渡しまで一定の期間が発生します。建築の依頼をしても、着工がすぐにできればよいのですが、
駆け込み需要が増えるため、混雑が予想されます。着工が遅れ、来年の四月を過ぎて引渡しになった場合、消費税は何%でしょうか?

 実は、5%の方もいれば、8%の方もでてきます。
その違いは契約日です。九月三〇日までに契約された方は5%、九月三十日以降で、引渡しが四月一日を過ぎますと、8%になります。
 

お家の場合、2013年9月30日までにの契約は、引渡しが2014年4月1日以降でも、消費税5%になることはわかりました。
 ちなみに消費税がかかるのは「建物部分」だけで、「土地部分」は非課税です。また、個人が売主の場合に限られますが、中古住宅は非課税です。

 さて、実際に増税したら、家はいくらになるのか?例えば、請負価格が2,000万円の二世帯住宅の場合。この物件にかかる消費税は現行では、建物価格2,000万円×5%=100万円ですから販売価格は2,100万円です。消費税が8%に引き上げられると、8%の消費税160万円がかかり、販売価格は2,160万円となりま、増税分は60万円となります。
 ただし、仲介手数料、司法書士・土地家屋調査士の手数料、金融機関の融資手数料は契約期間と関係なく増税対象です。

 しかし、消費税増税後の負担軽減として、住宅ローン控除額や登録免許税、印紙税等が優遇され消費税増税額は、住宅ローン控除でカバーできることもあります。建物価格が大きいほど、消費税の影響は受けやすく、住宅ローンの借入額が多いほど、減税の恩恵を受けやすいと言えます。

 前回消費税が3%から5%に増税になった1997年には、住宅の駆け込み需要が大々的に発生し、増税前に着工が急増しました。その反動で、通常の約20%という大幅な住宅着工の落ち込みが発生しました。
 今回も増税前には駆け込み需要が予想され、供給が追いつかない事態になることでしょう。

 結論として、消費税増税前に家を建てるべきか? 
大切なことは、増税による損得勘定ではなく、しっかりした家を建てられるのか?
 人生の中で最大の買い物といわれる家を、教育資金や老後資金とのバランスや、今後のライフスタイルなども考慮して良い家を建てましょう。
住宅を購入する際は、十分な自己資金を積み立てる一方で、無理なく返済できる住宅ローンを組むことが必要です。税制に左右されず、失敗しない家造りのため尽力いたします。

※2018年5月 ただいま、大変多くのお問い合わせをいただいております。折り返しが遅くなることがございますが、何卒ご了承くだいますようお願い申し上げます。